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2022年8月23日火曜日

令和4年度宿泊観察会「花の乗鞍・木曽駒千畳敷カール探訪」報告

畳平・千畳敷カールは快晴 ‼                7月24日(日)・25日(月)実施

下見の時は大雨だったのに、観察会当日は実に気持ちの良いいい日でした。空はどこまでも青く、山の稜線がはっきりとわかりきもちのいい風が吹いていました。

畳平ではイワギキョウに始まりハクサンイチゲ、ヨツバシオガマクロユリ等々足元に小さな花々がいっぱいです。雷鳥に会うことは出来なかったけれどイワヒバリは近くで観察できました。

千畳敷カールは花園です。シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウ、ウサギギク、キバナノコマノツメ(黄花)そこにコバイケイソウ、チシマギキョウ、クロユリが色を添えています。遠くに富士山を見ながらの昼食は気持ちいいの一語につきました。

(田島俊子・記)


2022年8月11日木曜日

総合観察会「大谷石の里と宇都宮市森林公園を訪ねて」の参加者を募集します!

9月11日(日)実施の総合観察会の詳細が決まりました。大谷石採掘跡の地下の大空間には圧倒されます。コロナ感染予防には十分気をつけて実施しますので、この機会にぜひご参加くださるようご案内いたします。

                          埼玉県立自然の博物館友の会会長 牧野彰吾




2022年8月9日火曜日

9月11日(日)に実施する総合観察会「大谷石の里と宇都宮市森林公園を訪ねて」(宇都宮市)の下見に行ってきました!

8月4日(木)、雨がぱらつくなか、役員7人が3台の自家用車に分乗し、大谷資料館・大谷景観公園・平和観音・宇都宮市森林公園の下見を行いました。

「大谷資料館」の大谷石地下採掘場跡は、壁面には生々しい堀跡が残り、ビルがいくつもすっぽり入るような大空間に圧倒されます。大正8年から昭和61年までの約70年間、採掘が続けられました。地下空間の気温は12℃と外気温より20℃近く低いので、上着を羽織らないと寒いくらいでした。軽くて加工しやすく耐火性があり、素朴な風合いがある大谷石は、古くから建築用石材として全国に出荷されてきました。大谷石は石材名ですが、岩石名としては約1500万年前の海底火山活動で噴出した軽石質の火山礫凝灰岩(いわゆるグリーンタフ)です。軽石などが変質してできた「ミソ」と呼ばれる茶色の斑点状模様が特徴です。入口わきの展示室には、さまざまな大谷石、手掘りの道具や半纏、掘削機械などが展示されています。

「大谷景観公園」は、姿川によって浸食された大谷石の岩壁が連なる奇岩群からなり、「大谷奇岩群・御止山」として国の名勝地に指定されています。岩体に松樹が点在する姿から「陸の松島」とも呼ばれたこともある絶景が見られます。ここの芝生広場で昼食をとる予定です。

「平和観音」は大谷寺の向かいの採掘場跡にあります。下見の時は本格的な雨降となってしまいました。この観音像は、昭和23年から6年かけて大谷石採石場跡の凝灰岩層壁面に総手彫りで彫られた像高26.93m、胴回り20mの石造観音菩薩立像です。竣工は昭和29年、開眼は昭和31年5月4日。飛田朝次郎が製作しました。

「宇都宮市森林公園」ではまず自然休養村管理センターに立ち寄り、職員のお話を伺った後、赤川ダムでせき止められた小さな湖を周遊する遊歩道を巡りました。道路際の植物を歩きながら観察し、牧野会長らにより46科74種の植物が同定されました。都会周辺で見られなくなった『キキョウ』の花も見ることができました。本番の日時にもあの気高い姿を見たいものです。

9月11日(日)の総合観察会の日程など詳細がきまりましたら、このHPでお知らせしますので、少しお待ちください。中型バスを利用する予定です。

2022年6月22日水曜日

     宿泊観察会への申し込み締切のお知らせ

 埼玉県立自然の博物館友の会会長 牧野 彰吾

7月24日(日)・25日(月)実施予定の令和4年度宿泊観察会「花の乗鞍・木曽駒千畳敷カール探訪」は、参加希望者が集まりましたので,募集を締め切らせていただきます。応募ありがとうございました。



2022年6月13日月曜日

 令和4年度宿泊観察会 「花の乗鞍・木曽駒千畳敷カール探訪」

 埼玉県立自然の博物館友の会会長

牧野 彰吾

コロナ流行のため、のびのびになっていた宿泊観察会実施のご案内です。山の花を観察したいと考えていても、行き方がわからないなどと諦めていませんか? 今回はバスで行ける乗鞍畳平とロープウェイで行く千畳敷カール方面です。3000m級の山々の雄大さを感じながら足元に咲く山の花々を観察しましょう。





2022年5月28日土曜日

霧幻の世界を味わう 「5月13日 新緑の玉原」 観察会報告

雨天決行と強がりを言いながら、植物部会・新緑の玉原を実施し、霧に包まれたブナ林の美しさに酔いしれた。すべてを覆いつくしブナの美しさを表出する霧の見事さに感嘆!!。

ところどころに残雪、5月13日とはいえ標高1200ⅿの玉原高原、咲いている花はオオカメノキとタムシバ(ニオイコブシ)、草本は湿原のミズバショウ、そしてアズマイチゲ、エンレイソウなどでまだまだここ玉原の春の訪れは遅い。

熊谷駅、森林公園駅に集った22人が今回の参加者。博物館の須田さんもこのメンバーの1人だ。ほぼ定刻に玉原に到着、身支度を整えて出発。一昨年の秋冬眠前につくられたミズナラの木にある“熊だな”が目に飛び込んでくる。熊だなから落ちている枝は大人の腕の太さほどもある。ツキノワグマの力に圧倒される。湿原の入口には「十二山宮」があり、3m弱の最大積雪時「鳥居が隠れる」ほどになるとのことだ。

湿原のそこここには、沢筋・水たまりがあり、クロサンショウオの卵塊を見ることができた。

バス内での事前学習をふくめ、30年間(10年ごとの調査結果)・植生図を見比べて、木道の取り外しや位置替え、人工排水路の堰の役割など水の動きや湿原の乾燥、それにともなう植生の変化などを学ぶ。ハイイヌツゲやヨシ・アブラガヤ刈り取りで、湿原の植生回復も見えることとなった。

登山道・利根の水源ルートはトチノキ・サワグルミの木立のたたずまいが美しい。水を好む木々たちの住み分けの姿だ。

ブナ平入口にたどり着いて昼食。しばし日本海側気候のもとで生育しているブナ林を楽しむ。ほぼ平坦になった登山道を歩く。森の更新3種(ギャップ更新、マウンド更新、倒木更新)や雪害・動物害、風・台風などの気象害などと、木々の葛藤の姿を追った。

戦前戦後の国策大伐採の跡地に、人為で壊した所は人為で回復の端緒をつくらねばと取り組んでいるグループの「植栽地」を見る。昨年のブナの豊作で異常繫殖したアカネズミ or ヒメネズミの食害が激しい。7m間隔に植えられ、5mにも育った植栽木がかじられて満身創痍だ。根から吸い上げた水は枝の先までいかない。多分この木は枯れてしまうのだろう。人為の努力の空しさと生き物の力強さを教えられる。

この植栽地にはキハダの木が多い。キハダの由来を知らない人がいるので、若干の樹皮をいただく。コルク層の下の黄色い部分(ここが樹木名の由来)を味わってもらう。『苦い』胃腸薬にも染め材にもなって、人が生きていくうえで大事なものだと知ることとなった。

タムシバ(ニオイコブシ)は美しい。早春にムシカリの花やムラサキヤシオに先立って咲き誇るブナ林の女王の風格をもっている。

ミズバショウを除いて、湿原の花たちには会えなかったが、早春・新緑のブナ林は、芽吹きのブナの森を霧につつみ、静謐で荘厳なすがたで我々を歓迎してくれた。        

                                     (飯野幹雄・記)