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2022年5月10日火曜日

植物観察会「長瀞側風布のスプリングエフェメラルを訪ねる」報告

 去る3月27日(日)、長瀞駅から初めて船で対岸の白鳥島側へ渡った方をふくめ、28名の参加者でカタクリを中心に早春の植物たちを訪ねました。阿弥陀谷耕地付近から流下する「鶴沢」、その左岸の里山が今回のフィールドです。出発地点では1属1種の “フサザクラ” が迎えてくれました。

 カタクリの生育地は

①   北西に面する雑木林の林床

これは夏に日が当たらず涼しいため、カタクリの球根は呼吸を減らすことができ、球根の消耗を抑えられます。

②   沖積堆積物あるいは段丘崖の下部といった地形条件

常に地下水で湿っているような場所を意味します。土壌に水分が豊富だと夏、気温が高くなったとき水分が蒸発して気化熱を奪い、地温が一定以上に上がらない(22℃以下)といわれています。

 上記のような条件を満たすカタクリの生育地が、今回の観察会で3か所見つかり、咲きはじめの状態ではありましたが、早春の訪れを参加者全員で味わうことができました。

 途中、解散地へ向かう鶴沢沿いには “菊水岩” とよばれる『横臥褶曲』(長瀞町指定天然記念物)があり、友の会・役員の小林健助さんに解説していただき、若干の地質・地形をふくめての観察会となりました。

 ちなみに下見は2回行い、1月にコース確認と標高差・距離を調べ、2回目は本番直前に参加者への「配布資料・集積」に重点を置いて実施しました。

 昨年12月に石畳の対岸で崩落した崖のため運航中止だった船も動き、心配された天候も順調、事故・怪我もなくほぼ予定の時刻に解散となりました。


2022年5月3日火曜日

友の会植物観察会「玉原高原」の募集締切と定期総会のお知らせ

参加申込者数がほぼ定員に達しましたので、募集を締め切らせていただきます。なお、5月15日(日)には長瀞の「岩畳自然観察会」を実施します(申込不要)。ふるってご参加くださるようご案内いたします。集合11:00(秩父鉄道長瀞駅)・解散13:30(自然の博物館)・弁当持参。下のスナップは一昨年の岩畳自然観察会の様子です。観察会終了後14:00~15:00に自然の博物館講堂で令和4年度友の会定期総会を行いますので、会員の出席をお願いいたします。


2022年4月3日日曜日

 友の会 植物観察会「新緑の玉原」( バス日帰り)のお知らせ

 新 緑 の 玉 原

─ 日 帰 り 観 察 会 ─

 今回の観察地は群馬県利根郡の沼田市北部に位置する『玉原高原(たんばらこうげん)』です。

 ここは200万年前、武尊山(ホタカサン・現在の標高2158m)の噴火・火山灰・再度にわたる溶岩流などの火山活動によって形成されました。太平洋側気候の迦葉山・赤城山のラインの北に位置する玉原高原は日本海型気候に支配され冬季1.5~2m余の積雪を見ることになります

この時期・雪融けの水たまりには、クロサンショウウオやモリアオガエルの卵塊が見られます、ムラサキヤシオ・タムシバなどの花たちが新緑に色を添えます、湿原とブナ平を訪ねます。

 なお、コロナ・オミクロンの感染状況によっては中止もあり得ますので、参加OKまたはNONの結果は、参加申し込み者へ1週間ほど前にその旨を連絡します。

 
記





2022年3月29日火曜日

♣友の会通信 03♣ 春の自然観察トレッキングのすすめ

秩父盆地の北側にそびえる破風山(標高626.5m)を訪ねてみませんか? 写真はちょうど1年前の2021年3月29日に山頂付近で撮影したものです。破風山は秩父帯北帯ジュラ紀付加コンプレックスのチャートなどからなり、山頂からは秩父盆地を一望のもとに見渡すことができます。荒川の支流赤平川が形成した低位段丘面上に広がる「秩父の米どころ」太田田んぼ(条里制遺構が発見されています)、その背後に数列にのびる尾田蒔丘陵(長尾根)などの高位から中位段丘群、秩父市街地とそれをとりまく武甲山をはじめとする奥秩父や外秩父の山々が眼下に広がっています。山頂付近にはこの時期、しばしばヒオドシチョウの乱舞がみられます。また、山頂付近の東尾根には、アセビ(馬酔木)の群落が可憐な白い花を咲かせ、登山者を楽しませてくれます。






2022年3月10日木曜日

     令和3年度「友の会交流会」が開かれました

 オミクロン株の感染者数が高止まりの状態が続いており、思うような活動ができませんが、可能な範囲で友の会の活動を続けています。少し前になりますが、2月13日(日)に2年ぶりに友の会交流会が開催されましたので、その時のようすを報告します。参加者は22名でした。

 牧野彰吾会長、飯村光良副館長のあいさつの後、3名の会員からの話題提供、来年度の会員証写真の人気投票、プレゼント、記念撮影、分野別情報交換会が行われました。会員自慢のコレクションの展示や解説もあり、楽しく有意義な時間を過ごすことができました。



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 友の会では、交流会のほか、地質・植物・動物・総合・宿泊・岩畳の観察会や会報の発行などを行っています。自然大好き人間が集まって親睦を図り、各分野のエキスパートと一緒に野外を歩いて学び、ミニショップを開設するなど博物館事業への支援なども行っています。友の会へ入会を希望される方は、下記によりお申込みください。


2022年2月21日月曜日

友の会植物観察会「長瀞側風布に スプリングエフェメラル を訪ねる」のご案内

 今回の観察地は阿弥陀谷耕地へ向かう鶴沢に沿った西北側にスロープをもった斜面です。地生態学的に見れば年間の地温の変化が少なく、斜面の地下には地温の上昇を抑える「ゆるやかな水の流れ」がある場所で、カタクリの生育するところとなっており、氷河時代の生き残りと言われる所以です。

この時期、落葉樹林の木々の芽吹きと、その林床にはニリンソウを追いかけるように「カタクリ」などが咲き出します、スプリングエフェメラルやたくさんのいのちの芽吹きを訪ねます。



2022年2月10日木曜日

地質観察会「新第三紀中新世の楊井層・土塩層の地層と化石」が行われました!

友の会では、令和4年1月30日(日)、旧・川本町の荒川河床に露出する楊井層・土塩層の観察と化石採集を行いました。午前9時過ぎ頃から秩父鉄道「明戸駅」に参加者が集合。牧野会長をはじめ17人と自然の博物館の山岡学芸員が参加。寒風のなか明戸の堰堤そばの荒川の堤防まで歩く。先に現地で待機していた堅木会員が土塩層・楊井層から採集した化石を展示・解説。当日のガイドをおもに担当する本間副会長から土塩層・楊井層の説明のあと、堤防を降りて荒川左岸の河床へ。

楊井層からは、メタセコイアの球果と葉の化石、琥珀などが見つかりましたが、亜炭層から、圧縮され扁平となったオオミツバマツの球果の化石が見つかったのは収穫です! 層理面に垂直で根を張った最大径2mにも達する樹幹(株)は原地性で、層理面に平行につぶれて挟まっている材化石は異地性と判断されます。チャネル構造がみられる砂岩泥岩互層や横ずれ断層、陸上の堆積環境を示唆する火山豆石を含む凝灰岩層や軽石質凝灰岩層なども観察しました。

上流へ移動すると、水位が低下したため河床の土塩層の露出がよく、化石がいくつも見つかりました。イシカゲガイ・ダイオウシラトリ・ソデガイなどの二枚貝が多く、タマガイやバイガイの仲間と思われる巻貝の化石も見つかりました。とくにメジロザメの歯化石の発見は収穫でした! 当地は、海成層である土塩層が堆積する場から、次第に陸成層を主体とする楊井層が堆積する場へと変わっていく堆積環境の変化が観察できる興味深いフィールドです。参加者はそれぞれ満足して帰途につきました。