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2024年10月8日火曜日

名勝及び天然記念物「長瀞」指定100周年記念特別講座 第3弾《「日本地質学発祥の地」を訪ねる》参加者募集のお知らせ

長瀞は、1878(明治11)年のドイツ人地質学者エドムント・ナウマンの来訪以来、1887(明治20)年の小藤文次郎による紅簾石片岩の発見、1938(昭和13)年の藤本治義によるジュラ紀の放散虫化石の発見、1944(昭和19)年の小島丈児によるスティルプノメレン(鉱物)の発見などがありました。長瀞・秩父地域は日本列島の地質に関する先駆的な研究が展開された場所であり、“日本地質学発祥の地”とよばれています。

また、神保小虎の指導による1921(大正10)年開設の秩父鑛物植物標本陳列所、1949(昭和24)年開設の秩父自然科学博物館、1981(昭和56)年開設の埼玉県立自然史博物館と3代続いた博物館は、校外学習の拠点としての役割を担い、地学巡検・実習等で長瀞を訪れる学生・生徒・児童は現在にいたるまで後を絶ちません。本講座では、日本地質学史上重要な露頭などを訪ね、先人たちの偉業に思いをはせます。



2024年10月6日日曜日

野外調査研究会が「紅葉の嵐山渓谷と中世城館菅谷館跡を探索する」の参加者を募集!

地質と歴史の両面を楽しめるテーマで、非会員の方も歓迎とのことです。

紅葉の名所として知られる嵐山渓谷は、槻川が大きく曲流(穿入蛇行)する場所です。河岸には紅簾石片岩をはじめとする三波川帯の変成岩(片岩)が露出し、見事な渓谷美をつくっています。川原では、変はんれい岩などの緑色岩や片岩類など、さまざまな変成岩礫を観察することができ、見学コースでは、関東山地と関東平野を分け南北にのびる「八王子構造線」をまたぎます。

鎌倉時代の武将 畠山重忠の居館跡「菅谷館跡」は、都幾川と槻川の合流点の北側に立地し、本丸・二の丸・三の丸、土塁・堀が良好に保存されています。郭の配置や土塁の構築法には近世的な平城の特徴がうかがえますが、本丸は単郭式の館の面影をとどめています。昭和48(1973)年に国の史跡に指定され、平成20(2008)年に松山城跡・杉山城跡・小倉城跡を合わせ、中世を代表する城館跡群として「比企城館跡群」に指定名称が変更されました。


2024年8月26日月曜日

令和6年度総合観察会「小鹿野町小判沢の自然を訪ねる」を実施!

 8月4日(日)、関東地方に熱中症アラートが警告されるほどの暑さの中で実施。参加者は非会員を含めて29名と博物館より岩浪学芸員の30名で、10時に小鹿野町役場の駐車場に集合。牧野会長あいさつ、日程および諸注意の後出発。最初は国道299号を秩父方面に移動、途中で道路脇に建てられている小鹿野町の名前の起こりである「巨香郷之碑」を見学。しばらくして小判沢集落に通ずるわき道へ。ここからは32番札所「法性寺」に通ずる巡礼道を行くことになります。

 わき道に入るとケヤキの大木や道路脇に作られている立派な石垣を観察。さらに進むと赤平川に架かる「かなその橋」に到着、ここから上流右岸に大きな露頭を観察。地質に興味のある人は河原に降りて露頭付近に移動し、本間会員による説明を聞きながら、秩父盆地新第三系「桜井層」砂岩泥岩互層を観察。

 集落に通ずる巡礼道を行くと、まもなく小判沢の対岸に、今回の見学目的の一つであるイワタバコの大群落が観察されました。道路脇にも小さなイワタバコの花が満開。小判沢集落につくと集会所わきの広場で昼食。

 動物に興味のある人は、少し巡礼道を進み小判沢の上流に降りて、沢に生息するサワガニやアメンボ、ミズスマシなどの水生昆虫を観察しながら昼食。

 昼食後は、往路を戻ることになりましたが、真夏の日差しが強烈で、役場駐車場には予定より早く到着し、解散となりました。